訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「目を開けていいですよ」

酒向さんの言葉で目を開けると

「!?」

さっきまでリビングにいたのに、道場にいる
服も道着に変わってる
触っても、道着だ
辺りを見渡すと、窓は一切無く入口も無い、床や壁も本物みたいだ

「はははっ、初めての時の俺と同じ反応ですね。まあ誰でもそうなりますよね〜」
「あの、酒向さん」
「はい」
「俺には敬語を使わなくて結構です、教えてもらう側ですし」
「そうですか、なら…遠慮なく」
「…ここには何度も?」
「これが2回目だよ」
「じゃあ、さっき姉さんが前と同じって言ってたのは」
「栞さんに初めて会った時に、能力を見せてもらうついでに手合わせをね」
「手合わせ?」
「そ、とりあえず話は後で。始めようか」
「お願いします」

こうして稽古が始まった
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