訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「…!……っ!」

下が騒がしくなってきた
ああ、またどっかの族が来てるんだっけ
前は《リモートネスクレヤボヤンス(遠隔透視)》で部屋から見てた
春にも《テレパシー》でリアルタイムで見てもらって、高評価で紫音が喜んでたっけ
数分後、勝負がついた
まあ白狐だし…これ位は勝ってもらわないと
下に降りていくと

「おい、部屋に居ろと言ったろ」

蓮を無視して紫音に近寄る

「雫、蓮と何話してたの?」
「…話す前に蓮が出て行ったから」
「そっか」
「今日はもう帰ろ」
「あ、あのさ…」
「ん?」
「皆と、もう少し話してみない?」
「…」
「関わりたくないのは分かってる。皆は、大丈夫だから」
「…」
「俺を信じて」
「…分かった」

蓮と目を合わせ

「紫音が信じてるなら」
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