訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「さっさと部屋に行こうと思ったのに、
紫音がネックレスを着けてて、お前に何か不都合でもあるのか」
「無ぇが、今までそういうのを着けなかった奴が着けてれば気になるだろ」
「なら、着け始めた。それだけでいいだろ」
「…雫、俺が紫音と話してれば必ず割り込んでくるよな」
「紫音に私との事を聞きまくるからだろ。
今まで自分にしかあんまり口をきかなかった紫音が、
急に現れた私と話してるのを見て、私が気に食わないんだろ
だから、紫音と話す私を見てモヤモヤしたりイライラするんじゃねぇのか?
ある人に教えてもらった、そういうのを嫉妬って言うんだろ」
「…」
「黙るって事は、図星「違う」」
「確かにお前は気に食わない、自分の事は喋らねぇし、紫音とばっか話してるし
見ててモヤモヤっつうか、イライラする。
けど、お前に嫉妬してるんじゃない、紫音にしてる」
「紫音?」
「お前の言う通り、今まで俺としか殆ど話さなかったのに…
お前とは最初から自分から話し掛けて、それにお前も応えて
俺には笑顔も見せないくせに、紫音には見せて
あの一ヶ月も、お前等…一緒にいたんじゃねぇのか
紫音にしか見せないお前の姿…俺は紫音に嫉妬してんだ」

蓮は姉さんが好きだ
だから雫を好きにはならない
でも、姉さんと雫を無意識に重ねてるから…自身の感情に苦しんでるんだ
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