訳あり無表情少女と一途な幼馴染
ソイツが咄嗟に雫のパーカーを掴み、後ろに倒れるのと同時に剥ぎ取った

「!?」

初めて目にした雫の水着姿
いや、それよりも目が行くのは
街灯だけでも分かる
背中や二の腕、体中にある…傷

「テメェ、何なんだっその体…っ!気持ち悪りぃ!」
「!?」

思わず雫の表情を伺う
雫は無表情でソイツを見て

「気は済んだか?」

男が動揺してる隙に鳩尾に一撃入れた
雫は着崩れたパーカーを羽織り直し、俺の方を見る
しまった、動揺して気配出しちまってた
俺は雫に近寄り

「雫、だ「見てたのか」」

俺を見る目は、今までに無い…冷たい目
思わず立ち止まる

「見てたんだな」
「しず…」

雫と呼ぶ前に、目の前が何かで覆われる
これは、雫の手?

「何やって「悪いけど…」

手の隙間から見えた雫の目

「忘れてもらう」

意識が沈む寸前見えた
雫の左目に何かが浮き上がってて、胸にはあのネックレスが

「蓮の為にも…」
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