訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「…。それで、後ろにいた奴が、倒れる時、私のパーカーを掴んだの。
正面にいた男が私を見て
『テメェ、何なんだっその体…っ!気持ち悪りぃ!』」
「!?」
「改めて、思い知った。やっぱり私は、穢れてる。
紫音や蓮達と一緒にいちゃいけない人間だって」
「! そんな事!「あるの」」
「私は、奴等に言われるがまま、沢山の…罪の無い人の命を奪ってきた。
穢れてるの
貴方達の様な綺麗な人間の側にいていい存在じゃないの」

姉さんは俺から離れ、ベッドを降りると服を脱ぎ始め下着姿に

「!?」

俺はバッと目を逸らす

「紫音、見て」

恐る恐る視線を向け、目を見開く
体の至るところに傷が
姉さんがクルッと背を向ける
背中には、肩から腰に掛けて大きな切り傷が
姉さんは声と肩を震わせ、俺に問う

「こんなのを見ても、そんな事無いって言える?」
「…」
「蓮にもね?見られた、だから記憶を無くして眠ってもらった」

俺は近寄って肩を掴み、ビクッと肩を震わせる姉さんを振り向かせる
俯いて涙を流しながら俺の答えを待ってる
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