訳あり無表情少女と一途な幼馴染
コンッコンッ

「俺だ」

この声は蓮

「入るぞ」

蓮に見られる訳にはいかない
なんとか傷を隠す

「紫音?」
「蓮」
「何でここに、自分の部屋に戻ったんじゃなかったのか」
「…」
「雫は、寝てんのか」
「蓮、もう休みなよ」
「お前だって、休め」
「俺はもう少し、ここに居る」
「…さっき言ってたな。雫は大事な人だって、どういう意味だ」
「……蓮に関係ある?」
「あ?」

蓮、ゴメン

「雫は白狐の姫だけど、でも蓮の女じゃない。
なら俺が雫をどう思ってても、蓮には関係無いよね?」
「んだと…。
紫音、お前は俺と同じ様に、雫が栞に繋がってると感じた筈だ
お前が本来のお前に戻ったのだって、雫が関係してんだろ?
なあ、やっぱり雫は…ホントは「蓮」」
「それ以上は、止めた方がいい」
「…何でだ」
「それが、蓮の為だ」
「!」
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