訳あり無表情少女と一途な幼馴染
蓮の手が私の頰を包む

「何で、そんなに辛そうなんだ」
「!?」
「ずっと気になってた。表に感情を出さなくても、辛そうだ
…お前が抱えてるもん、少しでもいい、俺にも「言える訳ない」」
「私に関わってれば、ロクな事にならない
お前自身の為にも、これ以上…私に関わ「煩え」」
「!?」

ギュッと抱き締められる

「聞いてりゃ全部、俺達を…俺を護ろうとしてる様にしか聞こえねぇ。
自分の身は自分で守る、それ位は出来る
雫、お前は何かに怯えてる、
わざと自分を遠ざける様に仕向けてる」
「…」
「俺達は強い、だから…もっと頼れ」
「頼る?お前等を?」

グッと蓮の胸を押し、距離を取る

「それこそ、無理な話だ」

ドアへ歩こうとしたら、ガシッと腕を掴まれる

「まだ話は終わってねぇ」
「これ以上、話す事は無い」
「れ〜ん?雫〜?」

春也が呼んでる

「…ッチ、逃がさねぇからな」

蓮は先に出て行った

「…これだけ話してても、何も思い出さないか」

蓮を見てても、懐かしいとか…そんな感情は無かった
どうやったら思い出すんだ
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