訳あり無表情少女と一途な幼馴染
姉さんが鬼島組に意識を集中する
今やってるのは《リモートネスクレヤボヤンス(遠隔透視)》
そして、建物は地面で繋がってるから
《サイコメトリー(接触感応)》で透視してる物体等の情報を読み取る

「肩に手、乗せて」

《テレパシー(精神感応)》で姉さんの見ているモノが俺にも見える
他人にイメージを送るには、体に触れてないと駄目らしい
俺にイメージを送りつつ、楼さんにも情報を伝えてる
そして鬼島組の屋敷の窓にとまってる鳥を指差して

「あの鳥の体を借りるから、少しだけ頼むな」

《リプレイス(他の生物への憑依)》で姉さんが俺の腕の中に倒れる
恐らく、鳥がとまっている窓の部屋で誰かが喋ってるんだろ
周囲に動物がいなければ《メタモルフォシス(動物への変身)》を使うらしい
今、姉さんはいくつもの能力を同時に使ってる
仕事をする度に、いつもこれだけの事をしてるのか

「…ん」

姉さんが戻った

「ありがと」
「どうだった?」
「組長と側近が話してた。薬の出所とこれからの事 …桜井組を潰そうとしてる」
「!?」
「動く前に、潰してやる」
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