訳あり無表情少女と一途な幼馴染
『紫音は話を聞くだけ、何もしない。あくまで、事態を把握しておくだけ…いい?』
『…………分かった』

俺は渋々返事し、今ここに居る
でも、思ってた以上に深刻な話だ
俺だって、正式に桜井組の…姉さんと同じ影の存在になったんだ
何かやれる事はある筈

「姉さん、やっぱり俺も「それ以上言ったら、記憶を消す」!?」
「今話してる記憶は無くなって、何も知らずに過ごしてるか
私を信じて待っていてくれるか」
「…」
「待っていてくれれば。紫音の元に戻った時、心から安心出来る。
何も知らない紫音の前で、隠し事したまま、側にいていいなら…消すよ?」

姉さんは無理矢理作った笑顔で、俺に問い掛ける
…っこれ以上、こんな顔をさせたくない
今の俺に出来る事は、姉さんを信じて待ってる事

「分かった。姉さんを信じてる」
「ありがとう」
「話は纏まったな?栞」
「ん」
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