訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「蓮、コイツは鷹だ」
「タカ?」
「組で、影で動いてる」
「影?どういう事だよ」
「誰もコイツの存在は知らねぇって事だ」
「誰も?」
「ああ、俺と酒向しか知らねぇ。だから蓮…」

楼が少し目を鋭くし

「鷹の存在は、誰にも言うな。何があってもだ」
「!? 分かった。でも…何で俺に教えるんだ」
「お前の護衛をするからだ」
「…………は?………はぁ!?何で!?俺は護られる程弱くねぇ!!
しかもコイツが!?影で動いてんだよな!?護衛って、存在がバレんだろ!?」
「影で動くのは変わらない。誰にも姿を見せず、お前を狙う奴を潰す」
「誰にもって、じゃあ何で俺には教えんだよ」
「お前は気配に敏感だからな、知らない奴が側にいたら無駄に警戒しちまうだろ」
「…コイツを動かす理由は?俺は白狐の総長やってんだぞ」
「お前が弱かろうが強かろうが関係無ぇ。
お前を狙う奴は、鷹が対処する方がいい…それだけだ」
「…どういう意味だ。コイツは何か違うのか?」
「それ以上は、お前が知る必要は無ぇ」
「んだと…」
「お前は、鷹を知っとけばいい。お前が敵に気付く前に処理する」
「…」
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