訳あり無表情少女と一途な幼馴染
桜井組に着き、楼さんの部屋へ走る

「姉さん!」

駆け寄って座り、手を握る

「姉さん…!」

出血が多かったのか、顔は青白い
姉さんは強い、力を使わなくても身体的にもっ…、なのにっ

「なんでっ…こんな事に…!姉さん…っ」
「やっぱり、栞なんだな」
「!?」

開いてる襖から現れたのは蓮

「あ…」

迂闊だった
そうだ、姉さんは蓮を護ってたんだ
そしてここは桜井組、蓮の家
蓮がいるのは当たり前なのにっ
気が動転して、姉さんを《雫》って呼ぶのを忘れてしまった
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