訳あり無表情少女と一途な幼馴染
ーー
栞を見つけた後、病院で色々と検査をしてる間に楼にだけ連絡した
電話を切って病室に入る

「和士」
「お疲れさん。検査で問題無かったら面会出来る様になるから、来るぞ」
「…?誰が?」


数日後、和士と話してるとバタバタと廊下から足音

「病院内では走らないで下さい!」

看護師さんに怒られてる
ガラッと扉が開き

「栞!」

入ってきたのは背丈が大きくて、息を切らして汗だくの男の人

「…誰」
「覚えてないか?」
「…」
「楼、栞は6歳までの記憶しか無ぇんだ。覚えてねぇのも無理ねぇよ」
「そうか。俺は桜井 楼、お前の幼馴染だ」

桜井 楼、幼馴染…

「桜井 楼……楼……あ、楼…君」

『楼君!一緒に遊ぼ!』

思い…出した

「久し振りに聞いたな、その呼び方」
「楼…君…楼君っ」

思わずベッドから降り、楼に抱きついた

「おかえり、栞」

楼はギュッと抱き締めて頭を撫でてくれた
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