訳あり無表情少女と一途な幼馴染
蓮は目を見開く

「また、栞にあんな事させるってのか…!?」
「情けねぇ話だが…栞以外に、お前を護れるとは思えねぇ」
「だけどっ…」
「栞は今、記憶が無い。
だが、自分以外の誰かが…お前が傷つけば力を暴走させる可能性がある
栞を護る為に、今は堪えろ」
「…ネックレスは?」
「紫音?」
「俺は姉さんから貰ったネックレスのお蔭で、狙われずに済んでる。
蓮にも、同じ効果がある物があれば、姉さんが危険な目に合わなくても済むだろ?」
「お前のソレ(ネックレス)は、そういう事だったのか」
「そうだな、栞が目覚めたら話そう」
「なあ…栞の力の中に、治癒能力もあったよな?
なのに、何で今あんな状態になってんだ?」
「あ…」
「紫音?」
「何でもない」
「それは分からねぇ。力を使う前に倒れただけかもしれねぇし」
「とにかく、栞が目覚めてからだ」
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