訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「なあ」
「…何だ」

俺は栞に近寄る

「おい、来るな」
「…」
「おい…」
「ホントに嫌なら、力使って止めろよ」
「…っ」

俺は栞の目の前で座り、フードを外す

「お前は…兄貴の命令でしか、動かないんだよな?」
「それがどうした」
「桜井組に入って、兄貴が頭だから従ってんのか?」
「…」
「答えてくれれば離れる」
「…違う。あの人は、過ちを悔いて死のうとしてた俺に救いの手を出してくれた」
「過ち?」
「……それが、俺の闇だ。ソレを理解してくれた、その上で俺を活かしてくれてる
死のうとしてた俺に、全力でぶつかって…生きろと言ってくれた
だから、あの人に着いていってる」

栞の闇

「俺が、お前の闇を理解出来たら…俺の言う事にも、従ってくれるか?」
「…どういう意味だ」
「お前を受け入れれたら、俺の願いも受け入れてくれるか?」
「……!」

その時だ
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