訳あり無表情少女と一途な幼馴染
ああ、思い出した
雫を追い掛けて、男達と雫がやり合って、1人が雫のパーカーを掴んで…見えたのは
背中や腕、体中にある…無数の傷痕

「思い…出した」
「蓮?」
「人形が坊やに何かを忘れさせてた様ね」

女が栞の手を拘束して起き上がらせ、俺に向かせる

「ほら、見なさい?アンタが忘れてた男よ?」

ゆっくりと目を開ける栞

「し…栞」

栞が目を見開き

「蓮…君?」

懐かしい…昔の栞が俺の呼ぶ時の

「栞…」

栞は一筋涙を流し、笑顔を見せる

「蓮…君。やっと…会えた」
「栞っ…!」
「感動の再会はそこまでだ」
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