訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「ハハハッ!抗争するって状況で、龍田組はその数しかいねぇのか!!
こりゃ決まったな!」

大神組のトップが勝利を確信し笑ってる中、龍組のトップはニヤッと口角を上げる
大神は笑うのを止め

「何だ、その顔は」
「勝ちを確信してるから笑ってるだけだ」
「何だと…、その人数で勝てると思ってんのか!!」
「ああ、そうだとも。最も、俺達は何もしない」
「…何を言ってる」
「この抗争は、ある奴に全てやらせろと言われててね」
「ある奴?」
「俺の組の裏にいるのが誰かは知ってるな?」
「……あの鴉間だろ。…まさか!?」
「流石、汚い事をしてる組は察しが良い。そうだ、あの…人形だ」
「あのっ…人形が、来てるっていうのか!?」
「早速呼ぼうか?」

龍田がパンッと手を叩いた瞬間、影からフードを被った奴が現れる
大神組が慌て始める

「コ…コイツが、あの…」

俺と紫音は思わず飛び出しそうになるが兄貴に止められる

「待て、まだ動くな」
「何でだよ!」
「今出てっても、抗争に巻き込まれるだけだ。栞を見失う可能性がある」
「…っ、くそっ」
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