訳あり無表情少女と一途な幼馴染
今度こそ飛び出す

「止めろ!!」
「!? 誰だお前」
「ソイツを返してもらいに来た」
「…どこの奴か知らねぇが。おい」

龍田が部下に命令し、部下が銃口を俺に向ける
マジかっ!
バンッと銃声が響く
目を瞑ってたが、痛みは無い
恐る恐る目を開ける
…外れた?

「おい、ちゃんと狙え。今度こそ殺せ!」

ハッとした時には遅く、バンッとまた銃声が
でも、また…俺には当たってない
もしかして
栞を見ると、目だけ俺を見てる

「この役立たず!何をしてる!」
「いや組長っ、ちゃんと狙ってますよ!」
「貸せ!」

龍田が部下から銃を奪い取り、俺に向ける

「じゃあな小僧」

バンッと銃声が響く
やっぱり、当たらない
3度目で確信した、栞が俺を護ってる

「くそっ!こうなったら、おい!お前がコイツを殺れ!」

今まで動かなかった栞が、龍田に手を向け

「その命令は受けない」
「何を…がっ」
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