訳あり無表情少女と一途な幼馴染
蓮side
俺の腕の中にいる栞が息を切らしながら、立ち上がろうとする

「栞、無理だ」
「姉さんっ」
「お…願…い…」

フラつく栞を支え、何とか立たせる

「理子を、消したのか」
「リコ?…ああ、そんな名前だったか。消したが、それがどうした」
「名前すら…、アイツは、お前の傍に居たくて、必死だったんだぞ」
「知るかそんな事。あんな出来損ないを使ってやってたんだ
感謝してほしいくらいだな」
「…許さ…ない、お前だけはっ!!!」

栞が俺と紫音を振り切って走り出す
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