訳あり無表情少女と一途な幼馴染
「私が死んでも誰も何とも思わない。初めから神崎栞という存在は居なかったんだから」
「それを…俺が受け入れると思ってんのか」
「受け入れなくても、そうなるの。
大丈夫、次に目を覚ました時には私の事は忘れて皆と一緒だから」
「…あの時の言葉も、無かった事にするつもりか」
「あの時?」
「鴉間に連れ戻される時、お前…俺に言ったよな?好きだって」
「…」
「キスだって…初めてだったんだ。ソレを忘れさせるつもりか?」
「…なら聞く。私の過去を知って、どう思った?軽蔑したでしょ?
私の側になんかいたくないでしょ?関わりたくないでしょ?
こんな…殺戮人形なんかの側に…!っ!?」

グッと後頭部に蓮の手が回り、引き寄せられたと思ったら
唇に柔らかいモノが当たる
チュッと唇が離れた頃、蓮にキスされたと理解した

「これが、俺の答えだ」
「…え」
「お前の過去も、何もかも全部…受け入れてやる。
お前が苦しむ時…辛い時は俺が傍にいる
何があっても、ぜってぇに離れねぇ。
もう、お前一人で抱え込む必要は無ぇんだ
これからは、俺が一緒にいる」
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