訳あり無表情少女と一途な幼馴染
水沢先生が待つ玄関へ
私と蓮が行く頃には楼や和士や春もいる
皆、言った通り水沢先生と距離を取ってる
水沢先生は私を見つけるなり

「神凪さん!体調不良と聞いて心配してたんですよ?
元気そうで良かった!」

私に向かって笑顔で話し掛ける水沢先生
でも…

「水沢先生、学校側には家庭の都合で休学してると伝わってる筈ですが。
どうして体調不良だと?
それに、何故…私がここに居ると知ってるんですか?」
「え…っと、それは…」
「……私が、アンタの気配に気付かないと思ってんのか?
もう芝居は止めろ、とっくに気付いてんだよ」
「栞、どういう事だ」
「この人は水沢先生じゃない、あの女…理子だ」
「「「!?」」」
「な…何言ってるの、神凪さん。私は水沢 文ですよ?リコって誰「その気配」」
「その気配と…その殺気、あの人の筈がない」

水沢先生は、まるで向日葵の様な…お母さんの様な、柔らかな雰囲気を纏った人
< 363 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop