訳あり無表情少女と一途な幼馴染
倉庫に着き、後ろを振り返る
雫は倉庫を見て、嫌そうな顔

「そんな顔してても連れてくからな」
「…チッ」

バイクを降り、雫に手を伸ばす
雫はそれを一瞥し自分で降りる
伸ばしたままの手を下げ、雫の手を握ろうとするが

「やめろ、馴れ合う気は無い」

まだダメか
まあいい、時間はある

「なら、俺の側から離れんな。じゃなきゃ無理矢理でも繋ぐ」

倉庫に入ると下っ端が一斉に俺等に視線を向け

「「「お疲れ様です!」」」
「おう」

2階の幹部室へ向かう中、俺の後ろにいる雫に視線が行く

「誰だ、アイツ」
「なんか変な奴が来たな」

ヒソヒソと雫に対する色んな言葉
…煩せぇ

「おい」
「「はい!」」
「それ以上、喋るな」
「「は、はい!すみませんでしたっ!」」
「悪かったな」
「…別に、どうでもいい」
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