キミと見た夏
信号に引っかかったので僕はカバンから単語カードを引っ張り出し、
定期テストの勉強を始めた。
カエルが鳴いている。明日は雨でも降るのだろうか。
ドーンと言う音が辺りに鳴り響いたのでふと顔を上げると、
向こう側のガードレールに車がぶつかり跳ね、
僕の目の前に車が突進してきた。
自転車にまたがっていたので僕は逃げることはできなかった。

白黒テレビの音のないそんな映像を見ている感覚だった。
辺りは一瞬静かになった

僕は覚悟した

死を
そして


僕に車はぶつかった。


ほんの一瞬の出来事だった。

どんどんと意識が朦朧としていく

けど意識が朦朧としていく中で僕が覚えているのは、




体が青い青い空へと泳ぎ出したこと、
そして


誰かも一緒に飛ばされたと言うこと





しかし僕の記憶はそこで途切れた。
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