俺様上司が甘すぎるケモノに豹変!?~愛の巣から抜け出せません~
食事を終えた後お風呂を済ませた私は、冷たいミネラルウオーターを飲みながらリビングのソファでテレビを観ていた。
色々なことがあった一日だけど寝るまでにスッキリできてよかったと、ようやく安らいだ気分を満喫する。すると。
「お前、明日なんか用事あるのか」
アイスを手にした周防さんがやって来て、私の隣に腰を下ろした。
別にそれは普通の光景なのだけれど……いつもより距離が近い、というかほぼ密着した状態なのが気になる。
「明日は特に……。周防さん午後からジム行くなら、一緒に行きます」
「そっか。じゃあ朝はのんびりできるな」
そう言って周防さんは小さな個別包装を開けると、ひと口大のチョコレートアイスを私の口の前に差し出してくる。
「……この時間にアイスは食べないです。太るから」
「一個ぐらいで太らねえよ。いいから食え」
なんと周防さんはグイグイと私の口にアイスを押しつけてきた。なんつー強引な。
周防さんって最初は惚れた相手に対してすごく丁寧で優しいと思ってたけれど、慣れてくると案外普段と変わらないんだなと最近思う。
仕方なくアイスをパクリと口で受けとる。カロリーが気になるなあと思いながらも舌の上でコーティングのチョコが溶け、中のバニラの甘さに頬がゆるみそうになったときだった。
「――ん……っ」