俺様上司が甘すぎるケモノに豹変!?~愛の巣から抜け出せません~
 
『モーニングテレビ、今日の朝占い~! 七月七日の一位は――』

「やった、うお座一位だ。今日はツイてる!」

「げ、しし座は十二位かよ」

すっかりふたりテレビの前で正座して観るのが日課になった朝占い。

スピリチュアルは卒業したつもりだけど、占いのチェックだけは彼との一喜一憂が楽しいこともあってやめられない。

「ラッキーアイテムは玉子か。よし、今日の晩飯オムライスにしよ」

「えっ! 今夜って海老フライじゃなかったんですか!? 楽しみにしてたのにぃ」

情けない声をあげた私に周防さんはプッと噴き出すと、私の両頬をフニフニと手で挟んで言った。

「海老フライごときで泣きそうな顔すんなって。両方作ってやるから安心しろ」

「両方……は嬉しいけどちょっと食べすぎじゃ……」

「俺様が作ってやるんだから文句言わず全部食え」

周防さんの甘やかしも俺様っぷりも相変わらず健在だ。

同棲生活も半年以上が経ち、彼が健康管理をしてくれるおかげで私はすこぶる快調な日々を送っている。

時々は小さな喧嘩をすることもあるけれど、周防さんは私をかわがり甘やかすことが大好きなので、同棲生活はラブラブの順風満帆といえよう。
 
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