嫌い同士の恋物語
「まあ、という事が──
って、なんで泣いてんの!?」
話終わった後、友沙の方を向くと
「だって、親友なのに、全然気づけなかったから.....ごめんね、ごめんね...」
こんな私のために泣いてくれる親友がいることが、私の救いでもある。
「そんな...大丈夫だよ?
友沙はその時クラスも離れてたし...
なにより、小学校からずっと仲良くしてくれてるだけで充分だよ」
「うー...希衣大好きっ!」
「もー!可愛すぎ!私も友沙大好きだよ!」
一通り愛を確かめ合った(?)後
「で、瀬川はその事を知らない訳ね」
「うん...言っても、困らせるだけかなって」
そう。きっと、圭人に言っても迷惑をかけてしまうだけ。
「そんなこと!1回、言ってみてもいいと思うけど?」
「...うん...機会があったら、ね」
本当に、機会があったら言ってみてもいいかな、と思い始めた。