嫌い同士の恋物語

とにかく今は希衣を起こさなければ俺も遅刻してしまう


「起きろっつってんだろ!」


『け、圭人!なんで!変態!』


「誰が変態だ。俺はお前の母さんに頼まれて起こしに来ただけだ。で、早く起きろ」




起こしに来てやってるのに変態とは。
ホントにひどいヤツだ。





なんとか準備をさせ、一緒に学校へ向かっている最中。どうしても顔を合わせると喧嘩になってしまう俺達は、自然に言い争ってしまう




やめなきゃと思っても自然と口から出てしまうのだ。




でもたまに、自分でも驚くほどポロッとやばいことを言ってしまう。ま、その度に鈍感な希衣に助けてもらってるけど


さっきなんかは、キスした事あるなんてことも言っちゃったし…



希衣には小中高同じって言ったけど、ホントは幼稚園も同じなんだよなー

ということは、1人しかいないんだけど



とりあえず、言い争うのはいくらやめようと思っても、治らない。






自分の気持ちを、隠すために





< 19 / 35 >

この作品をシェア

pagetop