嫌い同士の恋物語
なんとか10分で準備して圭人の元へ
『何、そんな急いで。そんなに俺と行きたかった?』
なんて言ってくるコイツは相当なナルシスト。
それでも否定出来ないくらいの顔だからこそムカつくのだ。
「は?なわけないでしょ。
大体、同じ高校ってだけで嫌なのに。
一緒に行くとか、地獄すぎる」
『まあなー。それは俺のセリフだけど』
「はあ、言っとくけど私の方が圭人のこと嫌いだし」
『何言ってんのか。俺だって希衣の事なんか嫌いだし』
顔を合わせれば喧嘩ばっかりの私達は学校に近づいてもその言い争いが止むことはなく
『てか、お前のこと好きになってくれるやつなんかいねーぞ?』
「なーに言ってんのか。言っとくけど私だって告白されたことくらいあるんだから。」
『でもまあ、俺よりは少ねえだろ』
そう。コイツはこんな性格をしていてもモテる。それに超。
「う、うっさいな!てか何でアンタがモテるのか謎でしかないんだけど」