先輩手に入れます!

瀬那「いい加減諦めろよ。」

雫「先輩の方こそ
いい加減諦めて下さい。」

私が笑うと先輩と心底
嫌そうな顔をした。

瀬那「で?何の用だよ?」

雫「うーん、用はありません。」

瀬那「は?」

雫「でも、沢山!用はあります。」

瀬那「どっちだよ。」

雫「何でもいいんです。
私は、一言でも多く鏑木先輩と
お話したいんです。」

瀬那「俺はお前に一つの用もない。」

そう言いながらも先輩は
ベンチに腰掛ける。

先輩はこの間、私に
チグハグだって言ったけど
先輩の方こそチグハグだ。

本当に私の事が嫌いなら
鬱陶しいなら突き放せばいいのに。

...多分、そんな事されたら
めちゃくちゃヘコむけど。

ちょっとだけいつも期待しちゃうのは
鏑木先輩のせいだ。
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