先輩手に入れます!

雫「私、本当は真名井さんの事が
苦手なんです。ドリンクだって
先に作ってあると真名井さんが
喜ぶのを知ってるから作ってるんです。
私がやりたい訳じゃなくて
真名井さんのためにやってるんです。」

龍星「でも、真名井に喜んで貰うために
やる事も北見ちゃんがやりたいから
やってる事になるんじゃない?」

梶谷先輩はとことん私の
味方になってくれようとする。

雫「暇そうに毎日毎日、練習見に来て
ただボーッと座ってるだけなら
ドリンクの1つくらい作ればいいのに。
本当、役に立たない女。」

先輩を追いかけ始めて数週間。
真名井さんが言っていたその言葉を
今でも鮮明に思い出す事が出来る。

雫「て、真名井さんが愚痴言ってるの
聞いちゃって...それからです。
私が毎朝ドリンクを作るようになったのは。
真名井さんに喜んで貰いたくて
やってる訳じゃなくて文句を
言われたくなくてやってるんです。
知らないふりしながら。
嫌な女ですね、私。」
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