先輩手に入れます!
いつも通り、私の事なんて
無視して通り過ぎるんだろうと
思っていたけど、ドアノブに手をかける
私の腕を先輩は掴んだ。
瀬那「お前は、俺が
好きなんじゃねぇのかよ?」
その行動と言葉に心底驚いてはいたけど
先輩に向ける言葉はたった1つだ。
雫「好きですよ。」
瀬那「だったら...」
雫「だったら、何ですか?」
瀬那「...別に。」
雫「先輩、もしかして嫉妬してますか?」
瀬那「はぁ?んな訳ねぇだろ!
お前の事なんてどうでもいい。」
そう言いながらも先輩は
掴んだその手を離さなかった。
先輩にこんな風に手を掴まれたのは
初めてだ。ずっと感じたいと思っていた
温もりがそこにはある。