先輩手に入れます!
その瞬間、分かった気がした。
梶谷先輩の言っていた責任の取り方が。
私と先輩に話す機会を儲けてくれた
梶谷先輩の優しさが有難かった。
何だか、ずっとギクシャクしていて。
そう感じているのは
私だけなのかもしれないけど
ちゃんと鏑木先輩と話したいと思っていた。
両親の事ではなくて私の気持ちの事を。
雫「先輩の手、温かいですね。」
ハッとした先輩は慌てた様子で
手を振りほどく。
雫「私、一生洗いません。」
瀬那「洗えよ。汚ぇから。」
雫「ですね。もったいないけど
洗わない訳にはいかないですよね。
でも、安心して下さい。
私は、先輩以外の誰の事も
好きになりませんから。
何度フラれてもずっとずっと
追いかけますから。
思う存分、フッて下さい。
で、先輩が私にウンザリして
もういいや。仕方ないから
付き合ってやるかって思った時は
私と付き合って下さい。」
言葉にしてようやく気付いた事がある。