先輩手に入れます!
雫「でも、多分、私は
幸せにはなれないな。
鏑木先輩にはこっぴどく
振られちゃったしね。
もう追いかけられないや。」
「...そっか。ごめん、私
余計な事言っちゃって。」
違うんだ。本当は。
鏑木先輩が私を好きになって
くれる事なんてないって
承知の上だった。
だから、振られても何度だって
追いかけ続けた。
でも、今は、違う。
振られたから追いかけないのではなく
鏑木先輩の言葉にホッとしたから
追いかけられないんだ。
これ以上、追いかける事なんて出来ない。
曖昧な笑みを浮かべる私に
クラスメイトも曖昧な笑みを返した。