先輩手に入れます!

ハッキリと嘘偽りない言葉で
先輩はいつも私に向き合ってくれる。

何度も言われたウザイもしつこいも
何だか少し嬉しかったのは
それが先輩の本音だったから。

ずっと知っていたけど
改めて、先輩の本当を知った。

雫「先輩はそんな私を愛せますか?」

瀬那「当たり前だろ。」

雫「どうしてですか?」

瀬那「だって、お前はならないから。
俺の事も嫌いにはならないし
刃物を持つような女じゃない。
道端に捨てられた猫を拾ってきて
俺に呆れられる。
助けたお年寄りを家にあげてしまう。
そんな人だから。俺は1ミリの
不安も怖さも感じない。」

体をそっと離した先輩と目が合った。
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