先輩手に入れます!

イチゴクリームのクレープが
届くと鏑木先輩が私に手渡してくれる。

雫「ありがとうございます。」

近くのベンチに座りクレープを
頬張ると甘い香りが口いっぱいに
広がった。

雫「先輩は食べないんですか?」

瀬那「甘い物は苦手だからな。」

先輩は少し離れた場所にある
公園で遊ぶ親子をじっと眺めていた。

さっきの話を思い出す。
当たり前な事だけど
私が気付かない所で先輩は
沢山悲しい思いをしたんだろうなって。

私に何が出来るだろう?
先輩のために出来る事があるなら
どんな些細な事でもいいから
力になりたい。
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