先輩手に入れます!

雫「先輩。これ、私の番号です。」

瀬那「いらん。」

雫「ムシャクシャして誰かに
散々、愚痴言いたいなーって思った時
悲しい事があって誰かに
話して泣きたいなーって思った時
めちゃくちゃ嬉しい事があって
誰かに聞いて欲しいなーって思った時
きっと私は役に立ちます。
だから、受け取って下さい。」

先輩は私の方を見てはくれなかった。

瀬那「どんな時でも俺はお前を選ばない。」

雫「...じゃあ、先輩が...
いっぱい傷付いて誰かに同じ
酷い言葉を向けたくなった時
傷付けたいなーって思った時
私を選んで下さい。
ほら、ボクシングの練習する時の...
何でしたっけ?あれ。
そう!サンドバッグです!
私は先輩のサンドバッグになります!」

ため息をついた先輩は
ようやく私の方を見てくれた。
多分、今日初めて先輩と目が合った。
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