先輩手に入れます!
グラウンドを出ていく鏑木先輩。
部室へと戻っていく梶谷先輩。
また、サッカー部内に
亀裂が入った瞬間だった。
鏑木先輩を追いかけたかったけど
梶谷先輩の事が心配だったけど
それよりも、項垂れる
曽根崎くんの事の方が気になった。
雫「曽根崎くん、大丈夫?」
曽根崎「..何で俺なんだよ。
鏑木先輩は何考えてんだよ。」
多分、曽根崎くんは
私に言った訳ではないと思う。
でも、答えずにはいられなかった。
曽根崎くんのためじゃない。
鏑木先輩のために
私は曽根崎くんを助けたくなった。
雫「分かんないよね、鏑木先輩って。
知っての通り、私は1学期から
ずーっと先輩の事、追いかけてるけど
未だに先輩の事なんて全然分かんない。
でも、先輩って無口だし、後ちょっと
言葉足らずな所があるからさ
分かんなくても仕方ないかなって思うよ。」