拾いものは危険な恋のはじまりでした
報告書を読みながら、一人で頑張って生きてきた小春が更に愛おしくなった

俺が護りたい・・・。


あれから2週間、小春の護衛は続けている。

小春の生活は地味で、基本部屋にいて外出は花かつみとスーパーくらい

仕事が終われば、真直ぐ部屋に帰っていた。

そろそろ、小春に会おうか・・・そう、決めていた時

「若!小春さんが、路地に連れ込まれました!」

「あ゛ぁぁぁ!」

指示を出すよりも早く体の方が先に動いていた。

路地に着くと、暗がりの方から小春の泣きながら嫌がる声が聞こえる

怒りに震える心と身体・・・

近づくと一人の男が両手を押さえつけ、もう一人が小春の身体を弄っている

俺の小春に許せねぇ!!

男二人に蹴りを入れると壁まで吹っ飛んでいく

すぐさま下の奴らに始末を指示し、崩れる落ち俯く小春に話しかければ、

俺だと分かり擦り寄ってくる

立つように抱き上げれば、安心したようにホッと息をはいたが、さっきの

事を思い出したのか震える体・・・。

車で送ることにし、アパートに向かう。

アパートの前に着くと、お互いの連絡先を交換した

「もし、困ったことや何かあれば、いつでも連絡してくれ、小春の力に

なりたいんだ。いいな。」

「はい、迷惑じゃないですか」

「大丈夫だ、いつでも連絡しろ。」「はい」

「じゃあ、ありがとうございました」礼を言って車を降りた

小春が部屋の中に入るのを見届けて、車を出した
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