拾いものは危険な恋のはじまりでした
第四章 バレンタインデー
二月に入ると世の中は、“バレンタイン”一色に染まっている

今までは、「花かつみ」の真吾さんだけに義理チョコをあげていた

でも、今年は奏さんにあげたい

ちょと頑張って、手作りすることに

私が作るのは“ガトーショコラ”ナッツやオレンジリキュールを

入れてみた。一口味見をしてみる、オレンジの苦みがちょっと大人な

感じで奏さんにぴったりかな・・。

黒いBOXに入れ、私の気持ちも一緒にラッピングする。

2月13日、奏さんと電話で話していろ時、明日時間が取れるか聞いてみた

一時間くらいなら会えると言う。約束して電話を切った。

約束の15:00奏さんが部屋に来た。

部屋の中に迎え、コーヒーを出す、ちょっと、緊張する・・

「奏さん、今日は何の日か知ってますか?」

「あぁ、バレンタインデーだよな」

「あの、これ。良かったら食べてください」

ラッピングした、ガトーショコラを目の前に出す。

奏さんは、驚いたような顔をした後、「開けてもいいか?」と言って

ラッピングを解いていく。現れたガトーショコラを見て

「もしかして、手作りなのか?」「は、はい」

「ありがとう、今、食べてもいいか?」「はい!」

フォークを渡すと、美味いなといいながら完食してくれた

「ホント、美味かった。小春に貰えて嬉しいよ」

そう言って私の頭をポンポンと撫でた後、私の腕を引き額にキスをした

「えッ!」

真っ赤になって俯く私に、「ホワイトデー楽しみにしててな」と言って

帰って行った。
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