拾いものは危険な恋のはじまりでした
君は繁華街の外れのアパートに住んでいた。

だから、僕はたまたま空いていた向かいのマンションに引っ越したんだ

だって、僕と君の間に距離があったらいけないだろ

僕の部屋の窓からは君の部屋がよく見えるんだ

ベットを背に寄りかかりながらテレビを見ている姿

淹れたてのコーヒーを美味しそうに飲む姿

小さなベランダに置いて育てている花に水をやる姿

買い物は近所のスーパーに行き、慎ましやかに過ごしている

今日のご飯はなんだろう

君と二人の生活を考えると、胸が高鳴るんだ


今日、君に僕の気持ちを込めて手紙を送る

君のことだから、恥ずかしがって真っ赤になってしまうのかな

早く君の事を抱きしめたいな

君の可愛い声を聴きたいな

可愛い、可愛い、君

もうすぐ、君のところへ行くからね、待ってて

愛してるよ、小春

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