拾いものは危険な恋のはじまりでした
第五章 ホワイトデー
それからも、何度か視線を感じたり、つけられているような気がしたが
毎日なわけでもなく、いつもの日常に埋もれ気に留めずにすごした
3月14日、奏さんに誘われた日。
いつものように黒のスポーツカーで現れ、大きなビルの駐車場で止まった
何処に行くのか、相変わらず教えてはくれない
“プラネタリウムー冬と春の星座の饗宴ー”
「え!プラネタリウム」「こんな星空もたまにはいいだろ」
「は、はい!楽しみです!」
二人で並んでシートに座る、奏さんがしっかりと手を繋ぐ
照明が暗くなり星空が広がった
心地よい高さで話すナレーターの声と、幻想的な音楽が奏でられる
西のそらには、冬の王者のオリオン座、南の空には冬の大三角、北の空
には、ポラリスやカシオペア、こぐま座の小さな柄杓が横向きになっている
そして、東の空には春の大三角が昇って来ていた
星座にあまり詳しくない私でも、聞いたことがある星の名前が出てくる
ので、夜空に瞬く星の世界に引き込まれるように魅入っていた
ふと、横を見ると奏さんもこちらを見ていた、目を逸らせず見つめ合う
この星空の下、私と奏さんしかいない、そんな錯覚に陥ってしまう
すると、奏さんの顔が近づき、私の唇にそっと触れるだけのキスをした
“え・・今、私、奏さんとキスしたの・・・”
自分で感触を確かめるように、指で唇に降れ、奏さんを見た
暗い中、少し微笑んだような気がした後、ギュッと繋ぐ手に力が込められた
その後は、ボーっとする頭のまま、星空を眺めていた
毎日なわけでもなく、いつもの日常に埋もれ気に留めずにすごした
3月14日、奏さんに誘われた日。
いつものように黒のスポーツカーで現れ、大きなビルの駐車場で止まった
何処に行くのか、相変わらず教えてはくれない
“プラネタリウムー冬と春の星座の饗宴ー”
「え!プラネタリウム」「こんな星空もたまにはいいだろ」
「は、はい!楽しみです!」
二人で並んでシートに座る、奏さんがしっかりと手を繋ぐ
照明が暗くなり星空が広がった
心地よい高さで話すナレーターの声と、幻想的な音楽が奏でられる
西のそらには、冬の王者のオリオン座、南の空には冬の大三角、北の空
には、ポラリスやカシオペア、こぐま座の小さな柄杓が横向きになっている
そして、東の空には春の大三角が昇って来ていた
星座にあまり詳しくない私でも、聞いたことがある星の名前が出てくる
ので、夜空に瞬く星の世界に引き込まれるように魅入っていた
ふと、横を見ると奏さんもこちらを見ていた、目を逸らせず見つめ合う
この星空の下、私と奏さんしかいない、そんな錯覚に陥ってしまう
すると、奏さんの顔が近づき、私の唇にそっと触れるだけのキスをした
“え・・今、私、奏さんとキスしたの・・・”
自分で感触を確かめるように、指で唇に降れ、奏さんを見た
暗い中、少し微笑んだような気がした後、ギュッと繋ぐ手に力が込められた
その後は、ボーっとする頭のまま、星空を眺めていた