拾いものは危険な恋のはじまりでした
思わず意識しそうになったが、今はそれどころではない。

「大丈夫ですか?熱があるみたいですけど、動けない様なら、

今日はここに泊まっていってください。」

「・・・・あぁ。」

男のコートを脱がせ、ベットに促した。

「汗かいてますよね・・・とりあえず、ここに寝てもらってていいですか?

ちょっと、用意しますね」

女の一人暮らし、男の人の服なんてない、私の服なんて大きなあの体には

はいらないだろう。バックを持って、すぐ側のコンビニまで急いだ

一通りそろえ部屋に戻ると男の微かな寝息が耳に届く、タオルをレンジで

蒸しタオルにし男の額をぬぐう

「ん・・・んん」少し身を捩り男が目を開けた

「汗をかいていますから、タオルで拭いてきがえましょう」「あぁ・・」

男は着ていたものを脱いでいく、上半身裸になったところで

「・・拭いてもらえるか・・」と低い声で問いかけてきた

男の人の裸をみたこともない私は、固まっていたが、男の声で我に返り

「はい、いいですよ」と拭いていった

首から胸、お腹・・・背中を拭こうとしたところで手が止まる

「・・・エッ、龍・・」

漆黒の龍が背中一面に描かれていた。
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