拾いものは危険な恋のはじまりでした
肋骨のヒビがが治るまでの3週間は、奏さんの厳しい監視の下、安静に

過ごした。足の捻挫も治り動けるようになると、料理や掃除をすること

が出来るようになった。

買い物は徹さんにお願いしたが、奏さんのために食事をつくれることが

嬉しかった。そうこうしながら、やっと3週間、榊さんのお許しも出て

普段の生活に戻ることに・・・。

病院に一緒に来ていた奏さんは、榊さんの

「完治だな、元の生活に戻って大丈夫だ」

の言葉を聞くと、私を抱き上げ車に直行した。

車の中で待っていた徹さんに「マンション」と一言告げた

ケガが治って嬉しいはずなのに、何故か私の背中をゾワゾワと悪寒が走る

奏さんは無言のまま、マンションの部屋に入っていく

恐る恐る後について部屋に入ると、ギュッと抱きしめられた

「もう、我慢しなくていいよな。」

「え?」

「今日は、これから3週間分、小春を味わうからな」

満面の笑みを向けた・・・
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