拾いものは危険な恋のはじまりでした
広間に着くと私達以外、皆揃っていた

「じゃあ、始めるか、乾杯!」「「乾杯」」

お父さんの側近の佐伯さんの音頭で食事が始まった。

初めて知ったが、佐伯さんは司さんのお父さんだったらしい

そういわれてみれば、目元とか似てるかも

料理はとっても美味しかった

地元の食材を使った懐石料理で味はもちろんだが、見た目も美しく

五感を刺激する料理の数々に舌鼓を打った。

そして、分かってはいたが・・皆さん酒豪だ・・・

確か乾杯はビールだったはず、周りをみるとウイスキーにワイン、日本酒

様々なお酒の空き瓶が増えていく様は圧巻だった。

下戸の私はこんな時、羨ましく思ってしまう

「小春ちゃん、飲んでる?」

月乃さんがほろ酔いで声を掛けてきた。

「これは甘い梅酒だから小春ちゃんでも大丈夫よ」

そう言って勧められた梅酒を一口すすると、梅の爽やかな香りと甘酸っぱい味

が口の中に広がる。

「あ、ホント甘くて美味しいです!」

凄く飲みやすい!私はクイクイとコップを傾けていた
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