転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
第六章 事件、再び
ミナホ人の居住区に放火した犯人は、まだ見つかっていない。
いろいろと不穏な噂はあるものの、ヴィオラが直接捜査に乗り出すことができるはずもなく、警備隊に任せるしかないのだ。
そんな中ヴィオラは、皇妃の命で工事の進捗を確認しに行くリヒャルトに同行することを許された。
「……だいぶ進んでいるんですね」
「母上が手を貸しているそうだ」
ヴィオラが思っていた以上に、工事は進んでいた。雪が降った日は工事が中断することを考えれば、こんなに短期間で、ほぼ完成に近づいているというのは素晴らしい。
リヒャルトに手を引かれ、ミナホ人居住区内を歩きながらたずねてみる。
「リヒャルト様は、ミナホ国とはどんな関係を築きたいですか?」
「そうだな――。よき友人として手を取り合っていければ」
「……そうなるといいですね」
セドリックはやはり反対の立場を取っているようだ。
だが、リヒャルトがよき関係を築きたいと願ってくれているのなら、さほど悪いことにはならないのではないかとも思う。
リヒャルトに手を引かれて歩いていると、ミナホ人達が工事を進めているのを、物珍しそうに見学している帝国の人達に気が付いた。
(そうよね、珍しいわよね……)
中には、こちらに来てから購入したらしいシャツやズボンを身に着けている人もいるが、基本的にはミナホ国の人は、男性も女性も着物の上に袴をつけた姿だ。
いろいろと不穏な噂はあるものの、ヴィオラが直接捜査に乗り出すことができるはずもなく、警備隊に任せるしかないのだ。
そんな中ヴィオラは、皇妃の命で工事の進捗を確認しに行くリヒャルトに同行することを許された。
「……だいぶ進んでいるんですね」
「母上が手を貸しているそうだ」
ヴィオラが思っていた以上に、工事は進んでいた。雪が降った日は工事が中断することを考えれば、こんなに短期間で、ほぼ完成に近づいているというのは素晴らしい。
リヒャルトに手を引かれ、ミナホ人居住区内を歩きながらたずねてみる。
「リヒャルト様は、ミナホ国とはどんな関係を築きたいですか?」
「そうだな――。よき友人として手を取り合っていければ」
「……そうなるといいですね」
セドリックはやはり反対の立場を取っているようだ。
だが、リヒャルトがよき関係を築きたいと願ってくれているのなら、さほど悪いことにはならないのではないかとも思う。
リヒャルトに手を引かれて歩いていると、ミナホ人達が工事を進めているのを、物珍しそうに見学している帝国の人達に気が付いた。
(そうよね、珍しいわよね……)
中には、こちらに来てから購入したらしいシャツやズボンを身に着けている人もいるが、基本的にはミナホ国の人は、男性も女性も着物の上に袴をつけた姿だ。