転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
一度部屋に戻り、動きやすい服装から、皇妃の前に出るのにふさわしい服装に着替える。紺のベロア生地のドレスに、白い襟。襟には金糸で刺繍が施されていて、ヴィオラの顔を明るく見せてくれる。
髪が引っ張られるので、髪を高く結い上げるのはあまり好きではない。頭の両脇、耳のところから三つ編みを後ろに編んでいって、後頭部で一つにまとめる。そこには何も飾らず、右耳の上にヤエコからもらった髪飾りを挿した。
「……素敵な髪飾りですね」
「ありがとう、ニイファ。可愛くなったわ」
(……うん、大丈夫よね)
客人に対して失礼な格好になっていないか、もう一度丁寧に確認する。白いソックスに黒い靴を履くと、ヴィオラの支度は整った。
パンを入れてもらったバスケットを持ち、ニイファを連れて皇妃のところに向かう。
今日もまたサンルームでお茶をしているそうで、皇妃の侍女に案内してもらうと、中からにぎやかな笑い声が聞こえてきた。
「まあ、ヴィオラ。ちょうどあなたの話をしていたのよ」
ヤエコだけではなく、タケルもこの場に来ていた。二人の話に付き合わされているのだが、あまり面白くはないようだ。
「そのバスケットの中身はなんだ?」
そう言いながらタケルは座っていたソファから立ち上がると、ヴィオラの方へと近づいてくる。
髪が引っ張られるので、髪を高く結い上げるのはあまり好きではない。頭の両脇、耳のところから三つ編みを後ろに編んでいって、後頭部で一つにまとめる。そこには何も飾らず、右耳の上にヤエコからもらった髪飾りを挿した。
「……素敵な髪飾りですね」
「ありがとう、ニイファ。可愛くなったわ」
(……うん、大丈夫よね)
客人に対して失礼な格好になっていないか、もう一度丁寧に確認する。白いソックスに黒い靴を履くと、ヴィオラの支度は整った。
パンを入れてもらったバスケットを持ち、ニイファを連れて皇妃のところに向かう。
今日もまたサンルームでお茶をしているそうで、皇妃の侍女に案内してもらうと、中からにぎやかな笑い声が聞こえてきた。
「まあ、ヴィオラ。ちょうどあなたの話をしていたのよ」
ヤエコだけではなく、タケルもこの場に来ていた。二人の話に付き合わされているのだが、あまり面白くはないようだ。
「そのバスケットの中身はなんだ?」
そう言いながらタケルは座っていたソファから立ち上がると、ヴィオラの方へと近づいてくる。