転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
護衛はかわらずタイシンだったけれど、彼は口を開くことなく、壁際に控えていた。
「ええと、昨日いただいたカレー粉で作ってみました。カレーパンです」
「俺、食っていいか?」
バスケットを開くと、揚げたてのパンのいい香りが漂う。その香りにタケルは目を輝かせた。
「カレーと言えば、米に合わせるものだと思っていた。パンに入れるというのは初めてだね」
ヤエコも興味をそそられた様子だ。
「ニイファもお座りなさい。ええと、そこのタイシンだったかしら? あなたも。味見だけでもしてみない?」
皇妃の誘いは、さすがのタイシンも断れなかったようだ。主と同じソファには座れないようで、皇妃に礼を述べてから、少し離れたところにあるソファに座る。
ヴィオラは、彼の前にもカレーパンを一つ、置いた。
(そう言えば、この人……)
護衛として、この宮に来てはいるが、刃物は預けてくるのが原則だ。ということは、今の彼は丸腰というわけだ。
けれど、ヴィオラからしても彼には隙がないというか、油断できないというか。緊張を持っているのがよくわかる。
「ええと、昨日いただいたカレー粉で作ってみました。カレーパンです」
「俺、食っていいか?」
バスケットを開くと、揚げたてのパンのいい香りが漂う。その香りにタケルは目を輝かせた。
「カレーと言えば、米に合わせるものだと思っていた。パンに入れるというのは初めてだね」
ヤエコも興味をそそられた様子だ。
「ニイファもお座りなさい。ええと、そこのタイシンだったかしら? あなたも。味見だけでもしてみない?」
皇妃の誘いは、さすがのタイシンも断れなかったようだ。主と同じソファには座れないようで、皇妃に礼を述べてから、少し離れたところにあるソファに座る。
ヴィオラは、彼の前にもカレーパンを一つ、置いた。
(そう言えば、この人……)
護衛として、この宮に来てはいるが、刃物は預けてくるのが原則だ。ということは、今の彼は丸腰というわけだ。
けれど、ヴィオラからしても彼には隙がないというか、油断できないというか。緊張を持っているのがよくわかる。