転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
(……だけど)
わかっている。このまま、ここにとどまりたいという願いが、わがままであることくらいヴィオラもちゃんと理解している。
ただ、皇妃の側にいると安心するのだ。まるで、もう一人の母親に会えたようで。
皇妃を母と思うのであれば、リヒャルトのことも兄と思わないといけないのだろうけれど……そこに違う感情が混ざっているのは否定できない。
抑えようと思っている気持ちがどんどん抑えられなくなっていて、どうしたらいいものかわからなくなる。
(リヒャルト様は、きっと賛成すると思うの)
一人、自分の部屋で考え込んでいたら、ニイファがそっとヴィオラの前にホットミルクの入ったカップを置いてくれた。
「これは?」
「蜂蜜入りのホットミルクですよ、ヴィオラ様。何か、悩んでいらっしゃるのでしょう」
悩んでいるのをこんなにも簡単に見破られるのも少々恥ずかしいが、ニイファは、いつもヴィオラのことをよく見てくれている。
「あのね、ニイファ。ヤエコ様が、タケル様と私が結婚したらどうかって。近いうちにイローウェン王国に行くって言ってた」
「……まあ」
口に手をあて、驚いたようにニイファは目を丸くする。ニイファも、まさかタケルとヴィオラの縁談が飛び出すなんて想像していなかったのだろう。
わかっている。このまま、ここにとどまりたいという願いが、わがままであることくらいヴィオラもちゃんと理解している。
ただ、皇妃の側にいると安心するのだ。まるで、もう一人の母親に会えたようで。
皇妃を母と思うのであれば、リヒャルトのことも兄と思わないといけないのだろうけれど……そこに違う感情が混ざっているのは否定できない。
抑えようと思っている気持ちがどんどん抑えられなくなっていて、どうしたらいいものかわからなくなる。
(リヒャルト様は、きっと賛成すると思うの)
一人、自分の部屋で考え込んでいたら、ニイファがそっとヴィオラの前にホットミルクの入ったカップを置いてくれた。
「これは?」
「蜂蜜入りのホットミルクですよ、ヴィオラ様。何か、悩んでいらっしゃるのでしょう」
悩んでいるのをこんなにも簡単に見破られるのも少々恥ずかしいが、ニイファは、いつもヴィオラのことをよく見てくれている。
「あのね、ニイファ。ヤエコ様が、タケル様と私が結婚したらどうかって。近いうちにイローウェン王国に行くって言ってた」
「……まあ」
口に手をあて、驚いたようにニイファは目を丸くする。ニイファも、まさかタケルとヴィオラの縁談が飛び出すなんて想像していなかったのだろう。