転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「そういえば、ヴィオラ様はお菓子作りがお得意でしたよね」
と、リネットが微笑む。彼女もこの国の皇族か貴族に嫁ぐことを目標にしていたはずだけれど、スティーシャよりおっとりしている分、口調には棘がない。
その場の空気をリネットが和ませてくれたことに内心で感謝しながら、ヴィオラは話をつづけた。
「知っているのは皇妃様が紹介状を書いたということだけです。それより、どうしてセドリック様は、ミナホ国との国交を開くのには反対なのでしょう?」
「ミナホ国の特産品が入ってくるのを恐れているのでしょう。ワナム王国は、銀が特産品だし」
と、スティーシャはジャニス妃の事情にまでついてきちんと情報を入手していた。さすが皇族に嫁ぐことを目標としているだけある。
スティーシャの話によれば、ジャニス妃の母国であるワナム王国とオストヴァルト帝国との交易は、ワナム王国銀と、オストヴァルト帝国の麦が中心なのだそうだ・
ミナホ国から銀を持ち込まれては、ワナム王国と帝国の取引に支障が出るということらしい。
「ヴィオラ様も、満月宮でお暮しならば、この程度のことは知っていないといけませんわね」
ふふんと得意げにスティーシャは胸を張る。自分の方がヴィオラより上の立場だと認識させたいようだ。
と、リネットが微笑む。彼女もこの国の皇族か貴族に嫁ぐことを目標にしていたはずだけれど、スティーシャよりおっとりしている分、口調には棘がない。
その場の空気をリネットが和ませてくれたことに内心で感謝しながら、ヴィオラは話をつづけた。
「知っているのは皇妃様が紹介状を書いたということだけです。それより、どうしてセドリック様は、ミナホ国との国交を開くのには反対なのでしょう?」
「ミナホ国の特産品が入ってくるのを恐れているのでしょう。ワナム王国は、銀が特産品だし」
と、スティーシャはジャニス妃の事情にまでついてきちんと情報を入手していた。さすが皇族に嫁ぐことを目標としているだけある。
スティーシャの話によれば、ジャニス妃の母国であるワナム王国とオストヴァルト帝国との交易は、ワナム王国銀と、オストヴァルト帝国の麦が中心なのだそうだ・
ミナホ国から銀を持ち込まれては、ワナム王国と帝国の取引に支障が出るということらしい。
「ヴィオラ様も、満月宮でお暮しならば、この程度のことは知っていないといけませんわね」
ふふんと得意げにスティーシャは胸を張る。自分の方がヴィオラより上の立場だと認識させたいようだ。