【番外編完結】初恋にピリオドを
「えっと………龍くん?なんで」
「やっと会えた」
「私瑠奈だけど……」
「分かってる」
どーなってるのかさっぱり分からない。
彼はもうすぐ先程私の隣に座っていた綺麗な彼女と結婚する。
それなのに試合のチケットを私に送ってきたり、抱き締めたり意味が分からない。
というかキャパオーバーで頭から煙が出そうだ。
私を抱き締めながら頭のてっぺんに頬擦りしている龍くん。
周りからヒューと指笛や口笛の音や女性のキャーという声も聞こえる。
そうだ!ここはまだ試合会場だ!
こんな所をパパラッチに撮られたら大変だ!
「り、龍くん!離してっ!」
ぐいぐいと龍くんを引き剥がそうと両手で押してみるがびくともしない。
それどころか更に力強く抱き締められていく。
「やだ。離さねぇ。やっと会えたんだ」
「だってここまだ試合会場だし、彼女に悪いよ!こんなことで破談になったらどーするのよ!」
泣きそうになる。
どうして彼の婚約者に気を掛けて上げなければならないのでらう。
本来なら別れの言葉もなく捨てられた私に気を掛けて欲しいもんだ。
すると抱き締めていた腕が緩まった。
「彼女?破談?何のことだ?」
最後の今までにない低く地を這うような声に背中がヒヤリとする。
「お前は俺以外の奴と結婚する気か?」
「それはこっちの台詞だよ!龍くんこっちで婚約したんでしょ?それなのに初めてチケット送ってきたり私をどーしたいのよ!」
そう言ったところで堪えていた涙腺が崩壊し、涙が溢れ出てきた。
折角のメイクが台無しだ。
もし会えることがあれば笑顔で「おめでとう」と言って綺麗な思い出になるように立ち去ろうと思っていたのにこれじゃあ台無しだ。
「やっと会えた」
「私瑠奈だけど……」
「分かってる」
どーなってるのかさっぱり分からない。
彼はもうすぐ先程私の隣に座っていた綺麗な彼女と結婚する。
それなのに試合のチケットを私に送ってきたり、抱き締めたり意味が分からない。
というかキャパオーバーで頭から煙が出そうだ。
私を抱き締めながら頭のてっぺんに頬擦りしている龍くん。
周りからヒューと指笛や口笛の音や女性のキャーという声も聞こえる。
そうだ!ここはまだ試合会場だ!
こんな所をパパラッチに撮られたら大変だ!
「り、龍くん!離してっ!」
ぐいぐいと龍くんを引き剥がそうと両手で押してみるがびくともしない。
それどころか更に力強く抱き締められていく。
「やだ。離さねぇ。やっと会えたんだ」
「だってここまだ試合会場だし、彼女に悪いよ!こんなことで破談になったらどーするのよ!」
泣きそうになる。
どうして彼の婚約者に気を掛けて上げなければならないのでらう。
本来なら別れの言葉もなく捨てられた私に気を掛けて欲しいもんだ。
すると抱き締めていた腕が緩まった。
「彼女?破談?何のことだ?」
最後の今までにない低く地を這うような声に背中がヒヤリとする。
「お前は俺以外の奴と結婚する気か?」
「それはこっちの台詞だよ!龍くんこっちで婚約したんでしょ?それなのに初めてチケット送ってきたり私をどーしたいのよ!」
そう言ったところで堪えていた涙腺が崩壊し、涙が溢れ出てきた。
折角のメイクが台無しだ。
もし会えることがあれば笑顔で「おめでとう」と言って綺麗な思い出になるように立ち去ろうと思っていたのにこれじゃあ台無しだ。