【番外編完結】初恋にピリオドを
お姫様抱っこで龍くんは選手がいるロッカールームに入った。
着替えを済ませ、帰る準備をしている選手達の中に私を抱いたままずんずん進んでいく。
『おい、リュー!お持ち帰りか?』
『試合中に探してたんだろ?』
其処らから冷やかすような言葉が飛び交うが、どこか眼差しが温かい。
『やっと来てくれたからな、このまま帰さねぇつもり』
流暢な英語で龍くんがそういうと口笛や指笛の音が一斉に鳴る。
『あーやだやだ。何でも出来る男は違うねぇ』
『でも俺は知ってるぜ!リューが第4クオーターから目付きが変わったの!』
『そういえばそうだったな!急に動きも良くなってたしな!』
『その小さなお姫様に良いとこ見せたかったか?』
『当たり前だろ!そうじゃなきゃブザービートなんかやらねぇだろ』
ぎゃははと笑い声が響き渡るなか、龍くんは私を自分のロッカー近くの椅子に座らせて黙々と着替えを始める。
汗の処理を早くしたかったと思うのに、ユニフォーム姿のまま会場の入り口まで来てくれたのだ。
『あ、あの…龍くんはいつもこんな感じですか?』
龍くんのチームメイトにそう尋ねてみたが私が英語を話すことに驚いて目を丸くしていた。
『そ、そうだなーたまにノってくるけど結構ツンツンしてるぜ!』
『リューのお姫様、名前は?』
一番近くにいた茶髪で人懐っこい印象のほっそりとした30代くらいの人が肩が引っ付くくらいに近寄ってきた。
『わ、私ですか?私は』
「答える必要ないよ」
Tシャツを着て振り返った龍くんは日本語でそう言った。
その表情は今まで見たことのない感情に包まれていた。
着替えを済ませ、帰る準備をしている選手達の中に私を抱いたままずんずん進んでいく。
『おい、リュー!お持ち帰りか?』
『試合中に探してたんだろ?』
其処らから冷やかすような言葉が飛び交うが、どこか眼差しが温かい。
『やっと来てくれたからな、このまま帰さねぇつもり』
流暢な英語で龍くんがそういうと口笛や指笛の音が一斉に鳴る。
『あーやだやだ。何でも出来る男は違うねぇ』
『でも俺は知ってるぜ!リューが第4クオーターから目付きが変わったの!』
『そういえばそうだったな!急に動きも良くなってたしな!』
『その小さなお姫様に良いとこ見せたかったか?』
『当たり前だろ!そうじゃなきゃブザービートなんかやらねぇだろ』
ぎゃははと笑い声が響き渡るなか、龍くんは私を自分のロッカー近くの椅子に座らせて黙々と着替えを始める。
汗の処理を早くしたかったと思うのに、ユニフォーム姿のまま会場の入り口まで来てくれたのだ。
『あ、あの…龍くんはいつもこんな感じですか?』
龍くんのチームメイトにそう尋ねてみたが私が英語を話すことに驚いて目を丸くしていた。
『そ、そうだなーたまにノってくるけど結構ツンツンしてるぜ!』
『リューのお姫様、名前は?』
一番近くにいた茶髪で人懐っこい印象のほっそりとした30代くらいの人が肩が引っ付くくらいに近寄ってきた。
『わ、私ですか?私は』
「答える必要ないよ」
Tシャツを着て振り返った龍くんは日本語でそう言った。
その表情は今まで見たことのない感情に包まれていた。